Tuesday, November 22

爆走イギリス映画

British Films

『さらば青春の光』(Quadrophenia)

やめてくれ、この邦題。まず「さらば」で見ないし、「青春」でますます見ないし、「光」でもう絶対見ない。『QUADROPHENIA』、モッズ映画の金字塔だ。でもモッズ賛歌じゃなくて、うわべだけでいい気になっててどうすんだって、痛烈なカウンターパンチをかましてくれる。THE WHOの音楽が最高にかっこいい。

私のこの映画に対する熱意から、映画も見てない約3名がBrightonのSeven Sistersまで道連れとなった。Seven Sistersとは、映画の冒頭に出てくる、イギリス南海岸にある(石灰の)真っ白な崖のこと。今でもこの伝説的映画はBrightonの町の名前を世界に知らしめている。そして同じBank Holidayには、細身スーツに身を包んだモッズたちが、ロンドンを駆け抜けてスクーターをブライトンまで走らせるのだ。若きスティングがモッズの親分の風格たっぷり。あぁ、Bell Boy。



『Lock, Stock & Two Smoking Barrels』

楽しい。小気味よし。切れ味よし。スピード感がたまらない。音楽もしょっぱなからOCEAN COLOUR SCENEのHundred Mile High Cityでとばしていて嬉しい。キャラクターもそれぞれ面白いし、イギリスのどうしようもないかんじがいい。ガイ・リッチーのセンスあふれる一作だ。SNATCHもよかったけど、私はやはり最初のこの作品が気に入っている。『Quadrophenia』の“エース”スティングが、今度は若いやつらの父親として登場。エースのまま年をとったような印象の役柄である。