反骨アメリカ映画
American Films
『Easy Rider』
あまりにも有名なこのバイクのイメージ。70年代の音楽をバックに、アメリカのだだっぴろい道を飛ばす、このかっこよさったらないだろう。でもこのイメージが特定の人間を惹きつける一方で、他の特定の人間はそのイメージがためにこれを避けてしまう、ということはあるだろう。カルト映画というのは往々にしてそういうものだ。しかし実際に見てみると、記号化して広まっている「かっこよさ」から更に一歩踏み込んだものが見えてくる。この イージーライダーという映画も、そういう映画のひとつだ。
ピーター・フォンダとデニス・ホッパー。星条旗の星をまとって、時代の光を放ちながら駆け抜ける自由人。その彼らを待ち受けている衝撃的なラストは、アメリカン・フリーダム幻想を打ち破る、痛烈なアンチテーゼだ。それがアメリカの内側から映画になって音楽になって出てきてることに感動。今や古典となったこの作品にこめられた、若きデニス・ホッパーとピーター・フォンダのメッセージは、今の時代だからこそ語りかけるものも大きい。
ボブ・ディランが選曲に参加しているというサントラでも、THE BANDのWeightとか(たしかここではバーズが歌ってるのかな)Easy Riderのテーマとか、時代の名曲の数々がアメリカの大地を走りぬけながら聞こえてくるのも、また嬉しい。
『Buffalo '66』
神経質なギャロの、痛々しいギャロの、危ないギャロの、愛すべきギャロの、かっこ悪いギャロの、愛の映画。妙な安心と元気をくれる、温かい映画。
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