ジャマイカ映画はレゲエと共に
Jamaican Films
『Rockers』
レゲエ映画と言えば、『The Harder Tey Come』よりこちらのほうがよく知られているのかもしれない。有名レゲエミュージシャンがいっぱい出ているということだが、私はまだレゲエは入り口を覗いたくらいで、全員は分からない。でも音を鳴らし始めると、とにかくみんな実にかっこいい。歌い始めるとみんな何か光臨してる。
主人公がてろてろしてて、ことの展開もわりといい加減で、「えぇ?それでいいのー?」「ほら、やっぱりダメじゃないかー」「でもいいのかー」という、まさにこれだった。それにしても、彼らはなんであんなにいつもおしゃれなんだろう。ごくごく普通にしてて、というよりも普通以上にテロテロしてて、それでいて自然におしゃれになっているという。ジャージの着こなしには学ぶものも多し。
パトワ語は聞いてても何も分からないが、かなり面白い。いらだったときや残念なときに思わず出てしまうかんじの「Cha!」は、実に便利。『Rockers』には特段出てこなかったと思うが、ちょっと気に入ったのが、「政治」をPolytricksというらしい。いかにも反体制ラスタなかんじだ。
『The Harder They Come』
『The Harder They Come』を見て感じたのは、レゲエはジャマイカのブルースだということ。ジミー・クリフがタイトル曲を歌っているところなんかは、実にしびれる。ジャマイカで撮られ、ジャマイカの映画館で上映された、最初の「ジャマイカ映画」。スラムでの撮影は大変で、何かに巻き込まれて死んでしまった人もいるとか。『Rockers』の明るさとは一味違う、緊迫感のある映画だが、どちらもとてもよい。この映画で、私は初めてレゲエの中身に触れた思いがする。
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