フランス映画の宝
French Films
『パリ空港の人々』(原題:TOMBES DU CIEL、英題:LOST IN TRANSIT)
こうやって大事に人間を見る映画、あるようでなかなかない。世界が「外」になってしまった人たち。自分とそんなに遠い存在だろうか?この映画の視線の優しさは、悲しくも温かく、心にしみる。
『パリの天使達』(原題:UNE EPOQUE FORMIDABLE...、英題:Wonderful Times)
これも基本となる姿勢は同じだ。「おまえら、こいつがきらいなのか!?」その悲痛な問いかけには、はっとするものがある。人はどんなに人間を見ようとしないことか。
『ガスパールとロバンソン―海辺のレストラン』(原題:Gaspard et Robinson)
こんなに優しい映画もなかなかない。私が大切に思う映画、第一に挙がる。
どれもフランス映画史に燦然と輝くようなメジャーな映画ではないが、大事に思い入れ深く想っている人に大切に受け継がれていく、そういう映画だと思う。地味ながらもフランス映画の宝だ。
『勝手にしやがれ』 (原題:A Bout de Souffle、英題:Breathless)
ヌーベル・バーグの金字塔。ジーン・セバーグのキュートでシャープな魅力と、ジャン・ポール・ベルモンドの勝手気ままでセクシーな魅力が、軽やかに自由に、花火のようなきらめきで、そこにある。見るたびに違った魅力を発見する、いつまでも新しいゴダールの傑作。
『大人は判ってくれない』(原題:Les Quatre Cents Coups、英題:The 400 Blows)
トリュフォーの不屈の名作。ジャン・ピエール・レオーの中の「少年」とトリュフォーの中の「少年」が成熟した出会いを果たした、忘れられない映画。パリの街が画面をはしっていく冒頭シーンも、実に印象的。
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